What is STD?

性感染症(STD)とは

性感染症(STD:Sexually Transmitted Disease)とは、性的接触によって感染する病気の総称です。かつては「性病」と呼ばれていた梅毒・淋病などの細菌感染症に加え、ウイルスによる感染症も含めた幅広い疾患群を指します。

症状が軽い・または全くない場合も多く、気づかないうちにパートナーへうつしてしまったり、不妊の原因になることもあります。心当たりがある方は、早めに検査を受けましょう。

こんな方はご相談ください

おりものの量・色・においが気になる

外陰部にかゆみ・痛み・いぼがある

パートナーが性感染症と診断された

不特定多数との性的接触があった

妊娠を希望しており感染の有無を調べたい

自覚症状はないが検査を受けてみたい

Diseases

主な性感染症と症状

01

クラミジア感染症

最も多いSTD

おりものが少し増える程度で、ほとんどが無症状のため気づかないことが多いです。尿道炎・子宮頸管炎などを起こします。進行すると卵管炎・骨盤内感染症を引き起こし、不妊の原因になります。

妊婦の場合、まれに流産の原因になったり、出産時の産道感染により新生児が結膜炎や肺炎を起こすことがあります。

  • 症状ほぼ無症状・おりもの増加
  • リスク不妊・骨盤内感染症
  • 治療抗菌薬(内服)

02

淋病(淋菌感染症)

女性は無症状が多い

感染後数時間〜数日で発症します。咽頭に感染すると咽頭炎、性器に感染すると男性は尿道炎、女性は子宮頸管炎を起こします。男性は排尿時や勃起時に激しい痛みを伴いますが、女性は自覚症状に乏しいのが特徴です。そのため気づかずに放置してしまい、菌が奥へ進んで内臓の炎症や不妊症に発展する場合もあります。

  • 症状おりもの増加(女性は無症状多い)
  • リスク骨盤内炎症・不妊
  • 治療抗菌薬(注射・内服)

03

尖圭コンジローマ

HPV感染

女性では大小陰唇・腟前庭・会陰・腟・子宮腟部に、男女とも肛門のまわりや尿道口にもいぼができます。形は乳頭状・カリフラワー状・ニワトリのとさか状などと表現され、まれに巨大化することもあります。痛みやかゆみといった自覚症状はないことが多いですが、炎症を起こすと痛み・かゆみを伴う場合もあります。

原因はヒトパピローマウイルス(HPV)で、感染からいぼが現れるまで3週間〜8ヶ月(平均2.8ヶ月)かかります。治療してもウイルスを完全には除去できないため再発しやすく、何度も治療が必要になることが多い病気です。

尖圭コンジローマは予防できます

尖圭コンジローマはHPV6型・11型が原因です。子宮頸がんワクチン(シルガード9・ガーダシル)にはこの6型・11型に対するワクチンも含まれており、頸がん予防と同時に尖圭コンジローマ予防も可能です。現在HPVワクチンは定期接種となっており、小学6年生〜高校1年生相当の方は無料で受けられます。

  • 症状外陰部のいぼ・再発しやすい
  • 治療外用薬・液体窒素処置

04

性器ヘルペス

再発を繰り返す

性行為などの接触による感染が多くみられますが、出産時や乳幼児期の母子感染も知られています。また、症状が出ているときに患者さんが使ったタオルや食器などから感染することもあります。

症状は初感染で最も重く、再発を重ねるごとに軽くなるのが特徴です。患部にひりひり感・むずがゆさ・灼熱感・痛みが現れ、赤いブツブツ→水ぶくれ→破れて潰瘍へと進行します。38度ほどの発熱を伴ったり、排尿時に強い痛みを感じることもあります。治療を受けない場合、女性では2〜4週間ほど外陰部に症状が続きます。

  • 症状水ぶくれ・強い痛み・発熱
  • 特徴再発しやすい
  • 治療抗ウイルス薬

05

カンジダ膣炎

真菌感染

カビの一種である真菌「カンジダ・アルビカンス」による膣炎です。カンジダは健康な方の膣にも約10%は存在し、口・気管支・肺などにも寄生していますが、常に病原性を持つわけではありません。妊娠・糖尿病・ビタミンB2欠乏・栄養不良など、全身の健康状態の変化がきっかけで異常増殖し、発症すると考えられています(妊婦に多く、分娩後は自然に治ることもあります)。

主な症状は外陰部の激しいかゆみで、外陰部が赤くただれ、ひどくなると皮膚が乾燥してカサカサすることもあります。おりものはカッテージチーズのような白くてぼろぼろした形状で、量が多いと小陰唇・大陰唇にまで付着します。特別な悪臭はありません。

  • 症状激しいかゆみ・白いおりもの
  • 治療抗真菌薬(膣錠・外用薬)

06

トリコモナス膣炎

性行為以外でも感染

典型的な症状は、外陰部のかゆみ・灼熱感と、泡状・黄緑色の特徴的なおりもの(帯下)の増加です。膣炎が強い場合は性交時痛や血性のおりものがみられることもあり、膀胱炎などの尿路感染症を合併して排尿時痛が出ることもあります。

主な感染経路は性行為ですが、風呂場や手指などを介して感染することもあります。性行為のない幼児・小児に見られることもあり、その場合は母親がトリコモナス膣炎であることが多いです。60歳以上の高齢者の感染例もあります。

  • 症状かゆみ・泡状のおりもの
  • 治療抗原虫薬(内服)

07

梅毒

近年急増中

感染後約3週間で発症します。治療しない限り体内に残り続け、最終的には重篤な状態になります。現代では抗生物質の発達により死亡例は稀ですが、近年感染者数が急増しており注意が必要です。妊娠中の感染は先天性梅毒のリスクがあるため、特に注意が必要です。

  • 症状陰部のしこり・全身の発疹
  • 治療ペニシリン系抗菌薬

08

毛じらみ症

吸血昆虫による感染

1〜2mmの吸血昆虫「毛じらみ」による感染症です。陰毛の毛根に固定して吸血するため、陰部・陰毛のひどいかゆみが主な症状です。潜伏期間は1〜2ヶ月。プールやベッドなどでも感染することがあります。吸血による血痕が下着に点々とつくことも。

  • 症状陰部の激しいかゆみ・血痕
  • 治療殺虫剤シャンプー・除毛

09

B型・C型肝炎

血液・性行為で感染

B型肝炎:血液・精液・膣分泌液に含まれるウイルスにより感染します。全身倦怠感・悪心・嘔吐・黄疸が現れ、進行すると慢性肝炎→肝硬変→肝細胞がんに至ることがあります。生理中や肛門性交など出血を伴う性行為で感染リスクが高まります。

C型肝炎:B型より症状は軽症ですが、自然治癒が少なく高率で慢性肝炎へ移行します。同様に血液・性行為で感染します。B型・C型ともに母子感染があります。

  • 症状倦怠感・黄疸(初期は無症状)
  • リスク慢性肝炎・肝硬変・肝がん

10

エイズ(HIV感染症)

早期発見が重要

感染後、多くは長期間無症状です。数ヶ月〜十数年の潜伏期間を経て、免疫力の低下とともに発熱・下痢・強い疲労感が現れます。さらに進行すると各種感染症や悪性腫瘍が多発します。早期発見・早期治療により、現在は長期生存が可能になっています。

  • 症状初期は無症状・長い潜伏期間
  • 治療抗HIV薬(早期開始が重要)

Examination & Treatment

検査・治療について

検査方法

  • 膣分泌物の採取(おりもの検査)
  • 血液検査(梅毒・HIV・B型・C型肝炎など)
  • 尿検査(クラミジア・淋菌など)
  • 細胞診・コルポスコープ検査

主な治療法

  • クラミジア・淋菌:抗菌薬(内服・注射)
  • 梅毒:ペニシリン系抗菌薬
  • 性器ヘルペス:抗ウイルス薬
  • カンジダ:抗真菌薬(膣錠・外用薬)
  • 尖圭コンジローマ:外用薬・液体窒素処置
  • トリコモナス:抗原虫薬(内服)

パートナーも同時に検査・治療を受けることが再感染防止のために重要です。当院は女性専用のため、男性パートナーの方は泌尿器科・内科などをご受診ください。

「もしかして…」と思ったら、一人で悩まないでください。

性感染症は早期発見・早期治療が大切です。
女性専用のクリニックで、プライバシーに配慮した検査を行っています。
自覚症状がない方でも、安心してご相談ください。